参考にならない鍼灸院開業

鍼灸師の夫婦が開業までの道のりをリアルに綴ります

これは現実的な目標です

日本政策信用金庫でやっている新規創業者向けの相談会に行き、具体的なアドバイスを貰った私達。担当は小気味良い関西弁のお兄さんだった。

 

 

アドバイス通り、まずその土地の人口動態について調べる。

これは、三鷹市のホームページを開けば、この町内に30代の女性が何人住んでいるのか、なんてことは、すぐにわかるようになっている。

 

私達はこの地域の地図を広げて、そこに数字を書いていった。

 

 

 

それから、店舗予定地の周辺の道を実際に使っている人がどれくらいいるのかを調べた。

 

 

やり方は至ってアナログ。

 

1日中店舗の前に座って、黙々と記入していくという方法。超地味だけど、数字だけをみるより、実際の人間の動きが見られると、またチョット違う印象を持つ。みんな、ここの道を曲がっていくのか〜とか、通る人多いけど、昼間はチャリンコが多いなとか…。

そんな事を場所を変えながら、何日かかけてやった。 

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動きはじめた私達を見て、隣にある「炉端焼きじゅん」のマスターの奥さんが「どう〜?」って声をかけてくれた事があった。美人でいつもニコニコしている奥さん。

 

 

一言二言話した後奥さんは

「一緒に頑張っていこうね〜」って

私達に言ってくれた。

 

…ん?

 

今「一緒に」って言った…?

 

 

そう思った瞬間に私は

そそくさとその場から立ち去ってしまった。

 

理由はよくわからないけど

涙が堪えきれなかったから。

奥さんが別に何かをする訳じゃなくて

ただそういう事を

言ってくれただけだとしても

嬉しかった。

 

 

今までの人生どちらかといえば、問題はいつも自分の中で解決しようとしてきたと思う。

プライドが高く、実は完璧主義で、頑固、だから人に相談が出来ない。

 

 

でも、開業を決めた時、主人と話し合って、未熟な私達がやるのだから、出来ないことや分からないことが沢山ある、誰かに相談しながら、助けてもらいながら、頑張っていこうよって話していたのに、心がいつのまにかまた1人で頑張ろうとしていた。

自分が頑張ればいい、そう思うクセがあった。

誰〜もそんな事望んでいないのに。

 

 

不安を不安と口にすれば、前に進めなくなるような気がして、夫婦なのにどこか遠慮していたのかもしれない。

 

 

でも、私達の力になりたいって思ってくれる人が沢山いた。困っていますと言えば、みんなが助けてくれた。

 

 

個人事業は孤独だと思っていたけど、誰の助けも借りずに成功させた個人事業主なんていないのではないかと思う。

 

 

私達の店舗は三鷹台の小さな商店街の一番端っこ。ここの治療院に三鷹台以外からも人が沢山来る事で、三鷹台の商店街を、少しでも元気にしたい。

そして、健康で幸せな人生を送れる人が1人でも増えてほしい。そして、私達家族もその1人1人になるんだ。これは夢ではない。現実的な目標だ。

 

 そんな目標、夢みたいだね、妄想みたいだね、ってもう言われてもいい。あなた達はそういうタイプじゃないよ、向いてないと言われてもいい。

(というか、既に言われた事がある。笑)

 

 

これは現実的な目標だと、自分が決めたから、これは現実的な目標になるのだと思う。

 

そんな覚悟を自分自身に対して伝えた日だった。

 

 

 

 

 

本日担当は妻でした〜!